当院に導入されましたPET撮像装置は、PET/CT(GE discovery ST elite)で、16列MDCTとPETがひとつになった最新のPET撮像装置です。
PET/CTは、体内の細胞レベルの代謝情報を画像化するPETと、体内の詳細な内部構造を画像化するX線CTが一つになった医用画像撮像装置であり、PET画像とCT画像の融合により、体内の代謝異常部位を正確に同定することができます。
PET/CTは心臓、脳の代謝異常部位や代謝の亢進した癌病巣を精度良く検出できることから、心疾患、中枢神経疾患、癌の診断に威力を発揮します。特に癌においては、短時間で全身を一度に検査することが可能であり、癌病巣の早期発見や癌の進展度の正確な把握など、癌の治療戦略をたてるうえで、欠くことのできない極めて有用な情報をもたらします。
現在、当院で施行しているPET検査はF-18 FDG PETのみですが、腫瘍関連で保険診療が認められているものは、脳腫瘍、肺癌、乳癌、頭頚部癌、リンパ腫、食道癌、大腸癌、転移性肝癌、膵癌、子宮癌、卵巣癌、悪性黒色腫、原発不明癌です。また、てんかんや虚血性心疾患も適応が認められていますが、それぞれ、保険適応にあたっては、条件が定められていますので、「保険適用一覧」をご参照下さい。上記悪性腫瘍の病期診断、再発診断、治療効果判定などで臨床に役立つ検査です。
また、当院では、放射性ヨード(I-131)を用いましたBasedow病の治療やSr-89をもちいました骨転移の除痛治療も施行可能となる予定ですので、こちらの方もあわせてよろしくお願いいたします。
「予約票(患者様用)」および貴院の「診療情報提供書」「検査結果(フィルム等)」を患者様へお渡しの上、当日「健康保険証等」と併せてご持参いただくようご説明お願い致します。画像はCD-Rにて、後日郵送いたします。
キャンセルは前日15時までにご連絡お願いいたします。また受診者様には以下のことをお伝え願います。
PET-CTによる被ばく線量は8~10mSv程度です。(胃のバリウム検査は約3~4mSv、1年間の自然放射線被爆1.4mSv)
この線量で放射線障害が起こることはありません。また、投与した放射性薬剤は寿命が短くまた尿中に排泄されますので放出される放射線の量は投与後2時間で1/3程度になります。ただし、他の方の放射線被ばくを避けるため検査を受けた当日はなるべく人混みを避け、小さなお子様には近づかないよう注意が必要です。また乳児への授乳は検査後当日は避けていただいています。
高度健診センターではPETを用いたドックを各種ご用意しております。他にも脳や心臓ドックなど様々なコースをご用意しております。