こんにちは。脳神経外科医の伊林です。今回は命に関わらない一次性頭痛についてお話しします。
頭痛に悩む人は、今や15歳以上の日本人のおよそ3人に1人と言われています。
※以下、1)頭痛の頻度、2)持続時間、3)痛む場所、4)痛みの特徴、5)痛みの程度、6)発症のタイミング、7)頭痛以外の特徴的症状 とします。
1.緊張型頭痛(やや女性に多く、有病率は22%)
1)持続的に1週間程続く
2)1日中
3)後頭部から首筋、こめかみ。肩凝りを伴うことが多い
4)頭がギューっと締め付けられるように痛い、肩から頭にかけて凝った様に痛い
5)我慢できる
6)一定の姿勢で作業を継続した場合
7)肩や首筋の凝り
2.片頭痛(女性に多く、有病率は8.4%)
1)発作的に月に2-3回
2)4時間から3日間
3)片側が多い
4)ズキンズキンと脈打つように痛い
5)ひどい時は寝込む、何もできない、じっとしていたい
6)走る、階段の昇り降りで頭痛が悪化、週末でホッとした時、入浴でひどくなる
7)吐き気、嘔吐、光や音に敏感になる、目の前に光や歯車がチカチカ出たり、文字が見えにく くなる。
3.群発頭痛(男性に多く、有病率は0.01-0.1%)
1)1年間に1-2回群発する(数週間にわたって毎日1-2回起きる)
2)3時間以内で夜間や早朝に痛む
3)片側の目の奥が痛む
4)えぐられるような、焼けるような激しい痛み
5)頭を抱えて転げ回る
6)群発期間中にお酒を飲むと起きる
7)痛みのある方の眼から涙が出る、結膜充血、鼻閉、鼻漏、顔面紅潮など。
思い当たる症状がありましたら、脳神経外科の受診をおすすめします。