脳神経外科 伊林 至洋です。
2021年1月4日夜、東京 渋谷区でタクシーが歩行者を次々にはね、1人が死亡、5人が重軽傷を負った事故で、タクシーの73歳の運転手がクモ膜下出血を起こしていた疑いが強いことが報じられています。国土交通省によると、トラックやバス、タクシーの運転中、健康状態の悪化による事故が起きたり、運転中断となったりした件数は、2018年には363件(事業者からの報告による)と報告されています。自動車運転中に脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血などの脳卒中が起きると、意識障害、運動麻痺などによって、事故を回避するための行動を起こすことができなくなります。こうした脳卒中の危険因子は1)高血圧、2)高脂血症、3)糖尿病、4)喫煙、5)飲酒、6)心房細動、7)加齢などが知られています。危険因子のお持ちの方、またご家族に脳卒中の方がいる場合、頻繁に車の運転をする方は、一度脳のMRI検査を受けることをお勧め致します。
費用:15,000円(税別)
検査項目:頭部MRI(脳の)検査、頭頸部MRA(血管の)検査
この検査で分かる病気:クモ膜下出血の原因となる未破裂脳動脈瘤、無症候性脳梗塞、無症候性脳出血、大脳白質病変、頸部内頸動脈狭窄症など
検査の流れ:事務受付 → 脳ドック問診票記載 → 頭部MRI/頭部、頸部MRA検査(約45分)→ 会計にて終了
検査結果の郵送:基本的に次の週には簡易脳ドックの結果を郵送致します。