新型コロナウイルス重症患者に対する治験のNEWS

スタッフブログ

皆さんこんにちは、培養士の梅田です。

今回のブログでは新たなCOVID-19と再生医療に関連した情報をお知らせします。

厚生労働省のHPにある「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第4版」では、これまでのデータとして新型コロナウイルス感染者のうち80%程度が「軽症のまま治癒」しますが、20%は「肺炎症状が増悪し入院」となり、そのうち5%程度は「集中治療が必要」となり、2-3%で「致命的」な状態に陥ることが明らかになっています。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第4.1版 P6

 

このような新型コロナウイルス感染者の症状は重症度分類(医療従事者が評価する基準)で、軽症、中等症Ⅰ、中等症Ⅱ、重症に分けられます。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第4.1版 P16

この中でも重症に分類される患者は、人工呼吸器が必要不可欠となります。
このような重症の新型コロナウイルス患者に対し、三菱ケミカルホールディングス子会社の生命科学インスティテュート社が「Muse(ミューズ)細胞」を用いた再生医療の臨床試験(治験)を5月から行うと発表がありました。新型コロナによる急性呼吸不全に陥り、人工呼吸器を装着している患者43人に対し、ミューズ細胞から製造した細胞製剤を点滴で投与し、安全性や効果を確認するということです。この治験では、新型コロナウイルスによる肺などの損傷を回復し、死亡率の低下が期待されているとのことです。

 

これまでに発信したCOVID-19と再生医療に関連した情報は、過去のブログに掲載していますので、そちらも参考までにお知らせいたします。

過去ブログ
COVID-19に対する再生医療の動向
新型コロナウイルスに対する再生医療の治験

今後もCOVID-19と再生医療に関連する情報を随時発信していきたいと思います。

 

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第4.1版