痙攣(けいれん)

救急隊が到着するまでの間に行うことができる救急・応急手当をご紹介します。

概要

痙攣には、全身に起こる場合と、体の一部にみられる場合とがあります。頭のけが、脳卒中、てんかん、中毒、熱中症のほか、子どもの場合は、発熱などによって起こることが多く、まれに重い病気が原因の場合もあります。

症状

    《てんかん発作の場合》

  • 突然意識がなくなり、全身がまずかたくつっぱり、次いで全身ががたがたと律動的に痙攣する
  • 呼吸困難となり、顔色は青く、唇などが青黒くなるチアノーゼがみられることが多い
  • 歯を食いしばったり、白目をむくことがある
  • 尿や便を失禁する場合もある
  • 嘔吐したり、口から泡を出したりすることがある
  • 痙攣が長引くと呼吸ができにくく危険であるが、大体1〜2分間、長くても5分以内で収まるのが普通

手当

  • 衣服のボタンをはずし、楽に呼吸ができるようにする
  • 分泌物や嘔吐物で窒息の恐れがあるときは、横向きに寝かせるか顔を横向きにして気道を確保する
  • 倒れて強く体を打つことが多いので、全身、特に頭を打っていないか調べる
  • 痙攣の発作中、割り箸や手ぬぐいなどを奥歯の間に入れることは避ける。舌や口内を傷つけたり、舌をノドに押し込んでしまい、呼吸困難を起こすことがある
  • 名前を呼んだり、揺り動かして刺激を与えたり、無理に押さえつけたりしない
  • 急いで医療機関に搬送する